2015年にオープンした広島で珍しい燻製料理専門店。県内の鉄板焼き店で約8年間修行した滝本健オーナーが趣味の燻製と鉄板焼きを掛け合わせた新たなスタイルの料理を提供する。肉や魚、卵などの食材を長時間かけて低温で燻製する冷燻を得意とし、注文を受けてから鉄板で調理するのが特徴。香りと食感のバランスが良く、燻製が苦手な人でも楽しめるという。「燻製と聞いて一番に思い浮かべてもらえる店を目指しています。看板メニューは国産牛ロースを使った燻製のステーキです。ウイスキーなどの酒と相性が良く、燻製ポテトサラダと一緒にお楽しみください」 コロナ禍でランチの営業をスタート。時期ごとに具材を変える燻製スパイスカレーを提供している。8月はエビとココナツを使ったカレーを用意する。「アウトドアブームで燻製人気が高まっています。女性客が多く、カップルでの利用もお勧めです」
高速バスや観光バスの運行をメインに行っており、ドラゴンフライズやサンフレッチェの選手輸送用バスに加え、カープ優勝パレードでオープントップバスが使われるなど地元プロスポーツチームとのかかわりが深い会社です。JR西日本交通サービス(兵庫県)の社長を経て、今年6月に社長就任。大阪府出身で、中学、高校とバスケットボール部に所属。身長は高くありませんでしたが、72センチメートルのジャンプ力と体力を生かし、ポストプレーヤーというポジションでロングシュートやリバウンドからの速攻などが武器でした。レギュラーとして背番号5で試合にフル出場し、市の大会で決勝戦まで勝ち進んだのは良い思い出です。今となっては、当時頑張ってつけた基礎体力が仕事にも生かされています。
来広した時は既にシーズンが終わっており、まだドラゴンフライズの試合は観戦できていません。レベルの高いプロのプレーを間近で見るのが待ち遠しい。ドラゴンフライズには2014年からチーム専用のデザインバスを提供しており、選手が利用しない日は一般客向け貸切バスとして使用。座席のヘッドレストカバーに選手のサインがあるので、ドラゴンフライズをより身近に感じることができる。個人的には今季キャプテンを務めた朝山正悟選手に注目しています。今年で40歳を迎えたベテランながら、ここぞという時に結果を出してくれる。チームは今季低迷したが、来季は大幅な補強もあり、全体のレベルは上がっていると聞く。1試合でも多く勝ってもらい、広島を盛り上げてほしい。
日本酒の国内出荷量は1973年の170万キロリットル強をピークに、昨年はその4分の1まで落ち込んでいる。かつて100近くあった県内の銘柄は47に半減。実際に醸造する蔵は30ちょっとという。コロナ禍で宴会や会食などの自粛ムードが広がり、酒類を提供する飲食店の休業、営業時間短縮が相次ぐ。酒屋さんは憤り、悲鳴を上げる。
だが、いまがチャンスという。広島市内で酒販店を経営する酒商山田(南区宇品海岸)の山田淳仁社長はピンチを逆手に取り、新たな海外販路の開拓に乗り出したほか、就業規則を抜本的に見直して働きがいのある職場づくりを進めるなど、思い切った経営改革に乗り出した。中国地域ニュービジネス協議会が7月20日に開いた第1回「各界のリーダーを囲む会」のメインスピーカーに登場。興味深い話をしてくれた。
直営酒販店が4店舗のほか、酒類卸の免許も取得。全国の蔵元を直接訪ねて逸品の銘柄を選りすぐり、開発を促し、これを全国の酒販店に卸す商品シリーズ「コンセプトワーカーズ・セレクション」(CWS)を2016年に立ち上げた。現在は国内のデザイナー19人と提携し、醸造元は24蔵が参画。同CWS商品を全国の酒販店へ供給する。〝日本の酒の伝道師〟というミッションを自らに課し、国内から海外へ翼を広げようとしている。
米国の事業パートナーと共に7月下旬から約2週間をかけ、酒質に定評のある国内の9蔵元を順々に訪ねた。事業パートナーが米国内での日本酒の啓発活動と販路拡大を担当。酒商山田は蔵元の推薦と輸出商品の開発を受け持つ。
世界に広まるワインやウイスキーなどは産地名がブランドになり、それぞれが特有の個性を醸す。蔵元を訪ねて日本酒の造られた背景や産地の風景、歴史、気候、水質、その土地柄なども銘柄に折り込み、海外へブランド価値を売り込む狙いがあるのだろう。大きな希望があるから、へこたれることがない。
年商は10億円規模。三代目の実父が病に倒れ、1989年に実家の酒販店に戻り、経営を継いだ。当時の年商は約1億5000万円。借入金の返済金利に追われる、厳しい状況だった。出店規制に守られていた酒販業界は、大店立地法の施行による大型店の出現や2006年の酒類販売免許完全自由化などによって大打撃を受け、街角にあった酒屋さんが次々と姿を消していった。
売り上げの主力だったビールとたばこの扱いをやめて日本酒に特化。小さな蔵のうまい酒に着目し、身をそぎ落とすような競争と一線を画す経営に軸足を移した。こうした一歩一歩の取り組みから商いの確信を得たのだろう。
「こだわりのある飲食店と飲み手を創り、小さな蔵の需要を創り、日本の酒文化の魅力を国内外へ発信する。立ち止まるわけにはいかない。希望を見いだし、柔軟な発想、社会的な課題の解決、そして新しい価値を創造することで共に前進していきたい」
国内市場は先細るが、清酒の輸出額は10年以上、右肩上がり。昨年は過去最高を記録した。近く、小さな蔵のうまい酒が海を渡る。並行して新感覚の店舗開発と新しい卸売事業展開の構想も練る。